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さまざまな分野でのグローバル化が進む昨今、積極的に外国人を採用する企業が増えています。外国人を採用することで、企業にとってどのような効果が期待できるのでしょうか。今回は、外国人採用に力を入れるメリットと注意点を確認してみましょう。

外国人採用の現状と今後の見通し

少子高齢化が進む日本では、労働力の低下が危惧されています。政府が主導する「働き方改革実現会議」が決定した「働き方改革実行計画」の参考資料によると、日本の生産年齢人口(労働力の中核である15歳以上65歳未満の人口)は1986~2016年の30年間で650万人も減少しているのです。

少子化=労働力の低下は日本経済を落ち込ませる原因となるため、今後も生産性を維持・向上するには海外からも人材を確保する必要があると考えられます。また、ビジネス環境がグローバル化していることもあり、外国人採用を強化する必要性があるといわれています。

上記の参考資料によると、外国人労働者数は年々増加しており、この傾向は今後も続くと考えられます。今までは日本人で充足していた企業も、積極的に外国人を採用する必要性が高まるのではないでしょうか。

外国人を採用する3つのメリット

外国人を採用することによって、以下の3つのメリットがあると考えられます。

1.      労働力の強化
若年層の人口が減少している日本では、労働力の確保が今後さらに難しくなると思われます。外国人を採用することで、そのようななかでも労働力を強化することができるでしょう。また、日本まで来て働くという、意欲に満ちた優秀な人材を採用できる可能性もあります。さらに、ほかの企業に先駆けて外国人の採用に取り組むことで、海外の優秀な人材への採用力を高められる可能性があります。

2.      グローバル化への対応
ビジネスのグローバル化に必要なのは、言語によるコミュニケーションだけではありません。その国に関する知識や文化を知っていることが非常に重要です。日本人とは異なる考え方や価値観を肌で知っている外国人が社内にいることは、企業のグローバル展開において大きな強みとなります。

3.      多様なアイデアの創出
今後はもっと多様なニーズや潜在的なニーズを捉えてビジネスを展開する必要があります。しかし、日本人だけの発想では、幅広い視点からアイデアを出すことは難しいかもしれません。それを脱却するには、日本人とは異なるバックボーンを持つ外国人の視点から生まれる発想を取り入れるのが有効だと考えられます。日本人にはない切り口の考え方を知ることは、日本人の従業員にとっていい刺激となるのではないでしょうか。

外国人採用で注意したい3つのポイント

外国人を採用するにあたっては、どのような注意点があるのでしょうか。

1.      在留資格に関する知識が必要
外国人を採用するときは、本人の在留資格に気を配らなければなりません。就労ができない在留資格の場合には、変更の手続きが必要です。万が一、不法滞在者を採用してしまった場合は大きな問題となってしまうので、事前に外国人を雇用する際のルールを十分に理解し、管理体制を整えてください。

2.      言葉への対応
外国人を採用するにあたっては、社内に言葉の壁があってはいけません。日本語でのコミュニケーションに問題がないかどうか確認が必要です。さらに、必要に応じて簡単な日本語教育を用意するといいでしょう。
また、企業としてグローバルに展開するには英語力が欠かせないので、日本人社員に対する英語教育を実施することも大切です。そうすることで、外国人社員とのコミュニケーションにも好影響が期待できます。

3.      多様性を受け入れる文化を作る
海外で生まれ育った外国人は、文化や習慣、価値観が日本人とは異なります。まずは、それを日本人の従業員に理解してもらうことが重要です。「郷に入っては郷に従う」という考え方もありますが、「違う」ということは「間違い」ではありません。そのような多様性を受け入れ、異文化を理解し配慮することが、外国人採用を成功に導くカギとなるのではないでしょうか。どちらかを否定するのではなく、お互いがいい方向に進み刺激し合えるように、企業としてかじ取りをしてください。

グローバル化に対応して生き残れる企業に

外国人の採用はハードルが高いイメージがありますが、生産年齢人口が減っていく日本では今後不可欠になると考えられます。外国人採用を通じて多様性を持った従業員教育を行い、グローバル社会のなかでも生き残れる企業に成長していきましょう。

 

参考:

Ø  働き方改革実行計画 参考資料(PDF)|首相官邸

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