オフィスの引越しはいろいろとやることが多く、大変な作業となります。なかでも特に注意したいのは、電話回線の手配です。企業にとって、引越しのタイミングで電話が不通になる期間が生じるのは避けたいところでしょう。また、オフィスの引越しは電話関連のコスト削減を図るチャンスでもあります。そこで今回は、スムーズに移転するためのポイントを解説します。
移転時にやらなければいけないこと
まずは、電話回線に関してやらなければならないことをまとめてみましょう。オフィスの引越しで行われる、一般的な流れをご紹介します。
- 回線の手配
オフィスの移転が決まったら、業者に依頼して工事の日取りを決めます。その際に、回線の種類や利用している会社、電話機のメーカーと機種などの確認が行われます。業者は依頼内容をもとに工事の準備をするため、移転後の電話機の台数やレイアウトがある程度決まっているとスムーズです。また、同時に移転前のオフィスから電話機の回収やケーブルを撤去する作業の手配も行われます。
- 回線引き込み工事
室内での作業の前に、「回線引き込み工事」が行われます。これは、移転先のオフィスの外から室内へ回線を引き込み、回線終端装置に接続する配線工事です。
- 電話機の設置・配線工事
室内では、回線終端装置から主装置に接続する作業、オフィスのレイアウトに沿って電話機を設置する作業、主装置からそれぞれの電話機までの配線、そして主装置の設定作業が行われます。
- 作業内容の確認
作業が依頼どおりに行われているか確認します。誤りがあった場合には修正工事が入ります。
- 工事完了
最後に確認書類への捺印をもって工事完了となります。
電話回線の移転には時間がかかる
このように、電話回線の移転はいくつものプロセスを要する時間のかかる作業です。特に回線引き込み工事と電話機の設置、移転先の回線の稼動開始日はスケジュールの調整が必要になるため、早めの準備が肝心だといえます。回線の手配には、少なくとも1カ月以上前から動き始めてください。
電話が使えない期間が発生する場合も
移転先に新たな電話機を設置するのではなく、移転前のオフィスで使っている電話機を持っていく場合は注意が必要です。電話機を移転前のオフィスから撤去し、移転先へ運んで設置を終えるまでの間は電話を使うことができません。業務に影響が及ばないように、そのタイミングを調整したり取引先への周知を徹底したりといった、事前の対応が必要です。また、自社のWebサイトやSNSアカウントでも告知をしておくといいでしょう。
専門業者にすべてお任せするのがおすすめ
電話回線の移転にはさまざまな注意点がありますが、作業自体は専門業者がやってくれます。また、必要事項をきちんと伝えておけば、各種調整もしてくれます。基本的に、すべてを専門業者にお任せするのが一番楽でスムーズな方法だといえるでしょう。
事前にチェックしておきたいポイント
業者からどのような質問があるか、どのような打ち合わせがあるのかを知っておくと、作業がスムーズに進行します。電話回線の移転にあたって、事前にチェックしておきたいポイントをご紹介しましょう。
電話番号の変更の有無
オフィスの移転先によっては、電話番号が変わる可能性があります。変更になる場合は、事前に新しい番号を取引先に知らせなければなりません。また、名刺や封筒の発注も必要になるでしょう。
現在使っている電話機を移転先でも使うのか、新しくするのか
引越しを機に新しい電話機に入れ替えるのであれば電話を使えない期間が生じるという問題はありませんが、今使っている電話機を新しいオフィスでも使う場合は、電話を使えない期間が生じます。どちらを選ぶのか、じっくりと検討してください。
回線を切り替えるタイミング
どのタイミングで旧オフィスの回線から新オフィスの回線に切り替えるのかを決める必要があります。電話が使えない期間を極力作らないようにするために、業者と十分に相談しておきましょう。
業者との打ち合わせを重ねて詳細を決定
スケジュールやレイアウトは業者との打ち合わせを重ねて、詳細を決めていきましょう。ここで認識の刷り合わせをしておくことがスムーズに移転を進める上で重要になってきます。
オフィスの引越しは電話関連コストを削減するチャンス!
オフィスの引越しを機に電話関連の見直しをすることで、コストの削減ができるかもしれません。具体的にどの部分を見直せばいいのか確認してみましょう。
回線の契約内容を見直す
電話回線の契約内容を変更するだけで、費用が安くなる可能性があります。不要な付加サービスはありませんか?プランは適切でしょうか。不明点は契約先に確認し、しっかりと契約内容を理解しておきましょう。
電話機の台数を見直す
電話機の台数が必要以上に多いのはもったいないですし、逆に足りないのは非常に不便です。現状に問題があると感じる場合は、引越しの機会に見直しましょう。
早めの準備と細かな打ち合わせが大切
オフィスの引越しは電話回線以外にも考えなければならないことがあるので、早めに動き出すことが大切です。また、疑問や変更点などがある場合は、すぐに業者へ確認しましょう。こまめに打ち合わせをすることで認識のずれを解消できます。