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あなたのオフィスは大丈夫?絶対外せないオフィスの地震対策とは?

2016年4月に発生した熊本地震や2011年3月に発生した東日本大震災など、常に地震の脅威に晒されている地震大国・日本。現在、最も警戒されている「南海トラフ地震」は、気象庁発表によると震度6~7になる可能性があり、地震発生確率は30年以内に70~80%と予想されています。
このような大地震に至らなくても、小規模な地震は数多く観測されています。その中で、従業員の命を守り、災害リスクの軽減を図るオフィスの地震対策の強化は、企業においても最重要課題といえます。

東京消防庁発表の平成23年に行った東日本大震災に伴う調査結果によると、東京都内の中高層のオフィスビルの約20%で家具類の転倒・落下・移動があったようです。なかでも家具類の転倒・落下は、オフィスビルの6~10階で26.9%、11階以上で17.1%と、5階以下の低層階に比べ高層階の発生率が高くなっています。
この事態を教訓にしつつ、オフィスの地震対策を行うために、危険なオフィスのレイアウト例や地震に強いオフィス家具の設置方法、そして従業員が行うべき地震対策についてご紹介します。

こんなオフィスは危険!地震対策ゼロのオフィスレイアウトとは?

日々の業務においての使い勝手やイメージの良さだけでレイアウトをしているオフィスは、実際に地震が発生したときに従業員がケガをしたり、オフィス全体が危険な状態になったりといったことが考えられます。

背の高い家具を単独で配置し、デスク周辺に設置している

家具の単独配置自体、揺れに対する安定性が低くなりますが、さらにその家具の背が高い場合、収納していた書類が落下したり、家具が倒れてきたりで従業員が被害に遭うリスクが高くなります。

重量のある家具を窓際に設置している

窓際は出入口から遠い場所となるため金庫や書棚などを置きがちです。しかし、重量のある家具は地震の揺れにより窓を突き破って落下し、大惨事を招く可能性が高くなります。

避難通路や出入口付近に家具を置いている

避難経路や出入口付近に設置した家具が地震の揺れにより転倒・移動すると、避難の際に支障をきたし、最悪の場合、従業員が逃げ遅れるリスクが高くなります。

地震対策をせずパーティションを設置している

地震対策をせずに設置したパーティションは、当然倒れやすくなり、従業員がケガや下敷きになる可能性が高まります。

家具の上に物を置いている

地震の振動により家具の上に置いた物が落下し、従業員がケガをする可能性があります。

オフィス中央にガラスの入った家具を設置している

地震の振動により、家具の中に格納してある書類や食器などがガラスを割り、ガラス片が遠くまで散乱するだけではなく、ガラス片で従業員がケガをする可能性があります。

地震に強いオフィス家具の設置方法とは?

地震対策として安心できるオフィス家具の設置には、主に以下の方法があります。

家具は単体で設置せず連結させる

書棚やキャビネット、ロッカーなどのオフィス家具は、極力単体で設置せず、連結してボルトでしっかりと留めておくようにしましょう。また、二段式になっている家具は、必ず上下を連結させ固定させましょう。

ガラスが入った家具には飛散防止フィルムを貼る

家具に収納された物品がガラスを割って飛び出し、ガラスが飛散しないよう飛散防止フィルムを貼っておきましょう。

窓際には物を置かないようにする

窓際には重量のある家具や観葉植物の鉢植えなどを置くことはやめ、地震の揺れで窓ガラスが割れないように注意しましょう。

パーティションの設置方法に気を配る

パーティションは一列のみで設置せず、転倒しにくいようにコの字型やH型など有角に連結させ、地震の揺れでも倒れないように設置しましょう。また、パネルが長くなる場合は等間隔にT字状の補強パネルを入れる、パネルの両端には安定脚を取り付ける、床や壁にアンカーボルトで固定するなどの地震対策をしておきましょう。

OA機器や冷蔵庫などを固定させる

複合機などのOA機器や冷蔵庫などは、キャスターにロックが掛かっていても強い地震の際はロックが外れて移動する可能性があります。そのため、キャスターをロックしてから固定のための下皿を敷き、上部をベルトやワイヤーで壁に連結させるなどの地震対策をしておきましょう。
また、棚に設置した電子レンジは、耐震用粘着マットなどを利用して固定しておきましょう。

避難経路や出入口付近には家具や物を置かない

出入口付近に家具や観葉植物、ダンボールなどの物品は日ごろから置かないように心掛け、速やかに避難できるようにしておきましょう。

書棚やキャビネットはラッチ機能付きを選び、重いものを下に置く

重量が重いものを下に置くことで重心を下げ、揺れによる物の飛び出しを最小限にするようにしましょう。また、扉や引き出しには飛び出し防止のラッチ機能がついた家具を選び、設置しましょう。

一人ひとりが行うべきオフィスの地震対策とは?

オフィスの地震対策では、上記に記載した家具やキャビネットなどの共用物のほかに、従業員一人ひとりに付与されたデスク周りの地震対策も重要です。
具体的な地震対策には以下の方法があります。

デスク上の棚を固定し、滑り止めシートなどを活用する

島状の座席の場合、デスク同士を連結させましょう。また、デスク上の棚も固定しモニターや書類の落下防止のために滑り止めシートを敷くなど、日ごろから各自で地震対策をしておきましょう。

ロック付きキャスターは必ずロックしておく

ロック付きのキャスターをデスク周りに置いている方は、キャスターをロックしてから固定のための下皿を敷き、ベルトやワイヤーで机に連結させておきましょう。

デスクの下に書類や私物を置かないようにする

デスクの下に物があると地震発生の際に隠れる場所がなくなり、落下物から身を守れなくなります。デスクの下は常に整頓し、日ごろから物を置かないようにしましょう。

デスク上の棚に壊れやすいものや重いものを置かない

デスク上の棚にガラスの花瓶や置物などの壊れやすいものや重いものを置くと、地震の揺れで落下し、ガラスの破片が飛び散りケガをする可能性が高まります。デスク上の棚にはなるべく物を置かないようにしましょう。

余裕を持たせた電気配線にする

電気コードやケーブルは長いままでは邪魔になるからとギリギリの長さに束ねている方も多いようです。しかし、極端に短くした電気配線の場合、地震の揺れで配線コードが引き伸ばされて断線する可能性があります。さらに、断線した部分は熱を持ち二次災害に繋がるケースもあります。長さに余裕を持たせた配線を心掛けましょう。

転ばぬ先の杖として、オフィスの地震対策を見直そう

「災害は忘れたころにやってくる」といわれるように、自然災害は突然発生します。そのため、オフィスの地震対策を施しておくことが遅すぎることはあっても早すぎることはありません。従業員の大切な命を守り、オフィス内の地震被害を最小限に抑えるべく、一刻も早くオフィスの地震対策を万全に整えましょう。

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